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type: article
title: 人材の流動性って強引に高めるべきか
timestamp: 2009-10-06T00:00:00Z
profile: sorane-okf/0.1
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# 人材の流動性って強引に高めるべきか

<p>どうも日本で<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D9%A5%F3%A5%C1%A5%E3%A1%BC">ベンチャー</a>が育たなかったのも、会社員の多くが自由にブログを書けないのも、ロスジェネが生まれたのも、みーんなホワイトカラー上層の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CE%AE%C6%B0%C0%AD">流動性</a>が低いからってのは分かっているんだけれども、それって政策的に流動化できるものなのか、仮にできるとして政府がそれをやるべきか、みたいなところは議論が尽くされていないんじゃないかな。</p>
<blockquote cite="http://blog.goo.ne.jp/jyoshige/e/e91505ff7c9705f6b447a193c2628934" title="有効な雇用対策とは - Joe&#39;s Labo"><p>というわけで、一見遠回りに見えるかもしれないが、最大の雇用対策とは<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CF%AB%C6%AF%BB%D4%BE%EC">労働市場</a>の改革である。バラマキ自体は全否定はしないが、せめて一定の流動化とセットにし、成長につながるような形で給付すべきだ。</p>
</blockquote>

<p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%EA%A5%D0%A5%BF%A5%EA%A5%A2%A5%F3">リバタリアン</a>の一部は整理解雇の4要件やら解雇権濫用法理が日本の雇用を歪めてきたのだと主張するが、整理解雇の4要件を見直す判決は出ているし、解雇権濫用法理で実際にどれだけホワイトカラー上層の雇用が守られているかとううと疑問が残る。この10年近くのリストラで民間企業の多くはそこまで余剰人員を抱えなくなったし、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CF%AB%B4%F0%CB%A1">労基法</a>の介入を受ける労働条件の悪いセグメントは以前から雇用の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CE%AE%C6%B0%C0%AD">流動性</a>が高かった。ホワイトカラー上層でも<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%B0%BB%F1">外資</a>やらIT業界はそれなりに<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CE%AE%C6%B0%C0%AD">流動性</a>がある。<br />
<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CF%AB%C6%AF%BB%D4%BE%EC">労働市場</a>の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CE%AE%C6%B0%C0%AD">流動性</a>を担保するにはいくつかの条件があって、成長段階にあり十分な数の空きポジションがあること、募集に対して条件に合う人材からの応募があること、スキル・ポータビリティが高いこと等。今なおIT業界は条件を満たしているが、そうでない業界も諸々ある。本来であれば<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CE%AE%C6%B0%C0%AD">流動性</a>が高い業界でも、これだけ景気が悪いと再就職先はなかなか見つからない。<br />
<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B8%DB%CD%D1%C4%B4%C0%B0%BD%F5%C0%AE%B6%E2">雇用調整助成金</a>が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%BE%A5%F3%A5%D3%B4%EB%B6%C8">ゾンビ企業</a>やら<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%B5%B5%AC%B8%DB%CD%D1">正規雇用</a>の既得権を維持するために利用され、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C8%F3%C0%B5%B5%AC%B8%DB%CD%D1">非正規雇用</a>との差別を助長しているという見方があって、企業として雇用の継続が難しい場合も<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%E4%BD%F5%B6%E2">補助金</a>で雇用を継続して下さいという施策は、既に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%B5%B5%AC%B8%DB%CD%D1">正規雇用</a>にある者を失業やら<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C8%F3%C0%B5%B5%AC%B8%DB%CD%D1">非正規雇用</a>に転落させない仕組みで、彼らが予定通り無業または<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C8%F3%C0%B5%B5%AC%B8%DB%CD%D1">非正規雇用</a>となった方が、既に無業または<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C8%F3%C0%B5%B5%AC%B8%DB%CD%D1">非正規雇用</a>となっているひととの競争条件の平準化を図れるということはあるだろう。<br />
厳としてキャリアの空白に対する厳しい差別がある中で、彼らが<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C8%F3%C0%B5%B5%AC%B8%DB%CD%D1">非正規雇用</a>に転落してしまうことは、仮に雇用の受け皿があった場合でさえミスマッチとなってしまう、つまり直近まで<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%B5%B5%AC%B8%DB%CD%D1">正規雇用</a>だったひとしか採る気のない企業にとって、そういった人材を採ることができないからといって敷居を下げるとは限らないし、そういったミスマッチを減らすためにも<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B8%DB%CD%D1%C4%B4%C0%B0%BD%F5%C0%AE%B6%E2">雇用調整助成金</a>は機能しているのだろう。税金で格差を固定化するとはとんでもないと捉えるか、それが失業率を抑える政策手段として効率的な支出であれば一概に否定すべきではない、いま打てる手は打った上で、就業差別やら<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%CA%BA%B9%C0%A7%C0%B5">格差是正</a>は別に考えましょうというのも見識だ。<br />
人を採るというのは解雇できようができまいが大きなリスクだから、国を問わず様々なビヘイビアがシグナルとして機能してしまうのは致し方ないことで、それは時に偏見であったり、世代的な状況の違いを無視した<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CD%F0%CB%BD">乱暴</a>な分類である場合はある。腹立たしい話ではあるが、彼らの内心を政策で変えることは非常に難しい。米国流に年齢・性別などによる差別を厳しく禁じ、そういうことをやった企業から賠償金を取るという考え方もあるが、コストもかかるし実際に機能するかどうか疑わしい。<br />
ホワイトカラー上層に於ける雇用の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CE%AE%C6%B0%C0%AD">流動性</a>の低さが世代間の機会均等を損ね、産業構造など様々なこの国のかたちを規定し、欧米の施策を移植しても同じようには機能しない大きな理由ではあるのだが、それが労働者の職業倫理やら、採用担当者の価値観によって形成されているとすると、政策を機能させるために強引に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CE%AE%C6%B0%C0%AD">流動性</a>そのものを触れることは現実には難しい。具体的にどんなやり方があるのだろう。<br />
<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CF%AB%C6%AF%B4%F0%BD%E0%CB%A1">労働基準法</a>の条文に問題があるならば話は簡単だが、そういった構造が裁判所の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C8%BD%CE%E3">判例</a>やら、社会の価値観や慣習によって担保されている場合、短期間で政策にできることには自ずから限界がある。ひょっとして役所の仕組みが大企業の人事制度のモデルとなっているようであれば、公務員人事制度改革の行方如何で流動化時代へ向けた人事制度のモデルとなるのだろうか。逆にホワイトカラー上層の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CE%AE%C6%B0%C0%AD">流動性</a>が高まらない限り、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%B7%B2%BC%A4%EA">天下り</a>見直しも職員を抱え続けるしか途はないが、それはそれで官民の公平性に欠けはしないだろうか。</p>
