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type: article
title: ITエンジニアの拝金主義を笑うな
timestamp: 2006-07-19T00:00:00Z
profile: sorane-okf/0.1
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# ITエンジニアの拝金主義を笑うな

<p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/IT%B5%BB%BD%D1">IT技術</a>者の転職希望先が豆蔵を除くと有名どころ，<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%B0%BB%F1">外資</a>系を中心に並んでいて，転職先を選ぶ基準は断然「賃金」で，はぁそうですかという感じだが，僕も数年前に次男が産まれ，伸びない給与に嫌気が差して<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%B0%BB%F1">外資</a>系を<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%C2%CE%CF%BC%E7%B5%C1">実力主義</a>と憧れて転職をした者として，まぁそんなものかなと思う．微妙に気になるのは，僕は転職するときにはイメージ先行ではなく，その会社と何ヶ月とか何年も付き合ってから悩むのであるが，このアンケートに答えた人々はもっとイメージ先行で，転職してから「こんなはずじゃなかった」と感じることが多いかも知れないなということとか，余計なお世話だが．

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とはいえ1,000人弱を対象にしたアンケートで1位が36票，同率2位が18票だから立派な<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%ED%A5%F3%A5%B0%A5%C6%A1%BC%A5%EB">ロングテール</a>で，196社全部を眺めると，きっと総じて<a class="okeyword" href="g:mohican:keyword:みんな">みんな</a>渋く光った選択眼を働かせているんだろうなという気もする．転職先を選ぶ基準で給与が1位に挙っているのは，多くのITエンジニアが低賃金と過酷な労働に悩まされていることの反映か．僕だって前の会社で燻っていた頃，どうして給与が人月の数分の一なのか，自分は搾取されているんじゃないかとか，稼いでいない割に給料は人並みに貰って悠々自適に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B9%A5%AD%A5%EB%A5%A2%A5%C3%A5%D7">スキルアップ</a>やアルバイトに励む同僚とか，自分の何倍も稼いでいるのに年次の関係で自分以上に搾取されている後輩をみると，そういう理不尽さに悩んだものだ．けれども後から考えると，任されてこそ積める経験が財産であって，それなりに<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CE%AE%C6%B0%C0%AD">流動性</a>のある社会では20代の頃は搾取されて場数を踏んだ方が，地位の安定性なり選択肢といった点で勝ち組だったりする気もする．<br />
それにしても，なぜ優秀なITエンジニアが足りていないのだろうか．需要が増えたこともあるだろうけど，ITスキルをマ<a class="okeyword" href="g:mohican:keyword:ネタ">ネタ</a>イズしようとすると，<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/IT%B5%BB%BD%D1">IT技術</a>者になるよりは，<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/IT%B5%BB%BD%D1">IT技術</a>を使って価値を産んだ方が儲かるに決まっているからだ．世のオヤジの中にはComputer Scienceを専攻した優秀な学生が<a class="okeyword" href="g:mohican:keyword:みんな">みんな</a><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%B0%BB%F1">外資</a>系金融機関や戦略コンサルに流れていくことを批判的にいうひとがいるけれども，ちゃんとしたスキルを持っていれば，ITスキルそのものを売るよりは自分でITを駆使して<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%B0%BB%F1">外資</a>系金融機関で働くなり，大きなIT投資を差配する役割に就いた方が相応の対価を貰いやすい．彼らはITを捨てたのではなく，ITの利用価値に応じたレントの取り分を主張できるセクターを選んだに過ぎない．<br />
ところで本当にITエンジニアは足りないのだろうか．ITエンジニアが足りなければ市場原理で賃金は上がるはずだ．そうならないのは情報サービス産業の中で大きな生産性格差があり，生産性の低い領域が旧いシステム上のプログラムやデータによってロックインされていて，産む価値に見合わない労働投入を必要としており，報われない仕事を誰も引き<a class="okeyword" href="g:mohican:keyword:受け">受け</a>たくないとか，そういう歪みがある気がする．いずれITが更に大衆化していく過程で，それほどITエンジニアを必要としない世界が訪れつつあると見通していれば，いまITエンジニアとしてのスキルを磨くことが割に合わない投資にみえる可能性もある．<br />
という訳で，このアンケートを真に<a class="okeyword" href="g:mohican:keyword:受け">受け</a>て企業が賃金体系を見直せばランキング上位に入るとかそういう話ではない気がするし，そもそもITエンジニアが足りていないのか，ITの使い方やITエンジニアの使い方が非効率的であったり，産んでいる価値や需給関係に照らして処遇が適切でないのかとか，物には如何様にも見方はあるし，なかなかバランスというのは難しいなと感じた．<br />
つまりIT業界は不足が解消される程度に技術者に給与を弾むか，もっと仕事の生産性を上げて今の頭数でもエンジニアが足りている状態まで持っていくべきなのだろう．いずれにしても，ITエンジニアが足りないとかいってる輩は，現状を肯定して，自分にとって都合のいいITエンジニアを思った数だけ手配できないことを悩み，これからも搾取し続けようとしているのではないかとか<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%FC%A4%C3%A4%BF">穿った</a>見方をしてしまう．世の中は完全市場ではないし，技術者は今の市場価値を適正に評価されるより，夢を持てるようにして欲しいと感じている気もするけど．とすればITエンジニアが増えないのは，この業界がこれから縮小するか，生産性がいずれ向上するという期待が形成されているということか．</p>
<blockquote cite="http://www.itmedia.co.jp/info/pr/060714.html" title="アイティメディア株式会社：アイティメディア、ITエンジニアの転職意識についての調査結果を発表〜“転職したい企業”上位は、日本アイ・ビー・エム、NTTデータ、マイクロソフトなど。“転職先を選ぶ際に重視したい点”は、「給与」〜"><p>昨今、金融や通信、製造業などのIT投資が増え、その担い手であるITエンジニア不足が深刻化しています。そこで当社では今回、ITエンジニアのキャリア意識の実態を調査しました。<br />
調査の結果、“転職してみたい”企業は、得票数の多い順に、1位：「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%CB%DC%A5%A2%A5%A4%A1%A6%A5%D3%A1%BC%A1%A6%A5%A8%A5%E0">日本アイ・ビー・エム</a>」、2位：「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/NTT%A5%C7%A1%BC%A5%BF">NTTデータ</a>」「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A5%A4%A5%AF%A5%ED%A5%BD%A5%D5%A5%C8">マイクロソフト</a>」となりました（複数回答）。また、“転職先を選定する場合に重視する点”としては、1位：「給与」（50.6%）、2位：「適職」（44.1%）、3位：「経営者のビジョン」（28.9%）という結果でした（複数回答）。</p>
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